だからギターが思い通りに上手くならない?原因を考察!

今回は「ギターが思うように上手くならないな…」と感じたときに一度チェックしたいポイントについて解説して行きたいと思います!

結構陥りやすいパターンかな?とも思いますので少し見て行って下さい。

実力以上の事に一生懸命になっている

これ結構あるあるじゃないでしょうか?

「俺はこの曲を絶対弾けるようになってやる!」

と、今の自分の演奏能力に対して高難易度すぎる曲に執着して本当にその曲だけを朝から晩まで練習する。
しかし、1か月やれど2か月やれど弾けるようにならない。

「なぜだ……俺にはギターの才能がないのか」

いやいや!ちょっと待って下さい!
そんな早くギターは弾けるようにはならないです!
ギター演奏も身体動作を伴うものなのでスポーツと同じなんです。

よく考えて下さい。
現状6.5m飛べる幅跳び選手が、世界記録の8.95m飛べなくて落ち込むのはおかしいですし、なんなら1~2か月頑張っても7m飛べるようになるかも怪しい所ですよね。
年単位で頑張ってやっと県大会レベル、人によっては日本国内で競えるレベルになるわけです。

でもなぜか、ギター演奏のことになると「すぐに出来る」と思っちゃう人が多いんです。
昔の私もそうでしたから気持ちはわかりますが。

脳機能の成長速度はそんなに速くない

楽器演奏において必要とされるのは

  • 楽器の知識
  • 音楽の知識
  • 聴音能力
  • 筋肉のコントロール能力
  • 演奏するための筋力

だと考えています。

各要素がどうなれば上達したと言えるかと言うと

楽器の知識、音楽の知識知識の定着とそれを瞬時に引き出して使うことの出来る脳の回路の発達
聴音能力それぞれの振動数の音をどう感じるかを脳が判別する精度の向上
筋肉のコントロール能力特定の動きに対する脳の伝達回路の強化
演奏するための筋肉特定の動きをするために必要な筋肉の強化

以上のように楽器演奏のほとんどの上達要素は脳機能の成長に依存していると言えます。

しかし、脳機能と言うのはそんなに急速に成長するものではありません。
圧倒的に脳機能が向上していく赤ん坊~幼少期の頃でも何かが出来るようになるまでかなりの年数を要することを考えれば当然と言えますね?

更に何かを習得しようとする時、前提となる知識や技術が備わっていな状態で能力向上を図っても、元となる部分が備わっていないので段階的にやるより時間が掛かってしまいます。

ギターの成長スピードが速い人もいる

ここまででお話した通り、ギターはそんなに直ぐに弾けるようにはなりません。

しかし、時々「ギター初めて3か月でーす!」と言いながら超絶技巧を繰り出すような人が居ます。
そんな場合は、恐らく既に基礎となる部分が備わっているからでしょう。

例えば、他の楽器の経験者は耳も元々鍛えられていますし知識もあります。
更にほとんどの楽器は指を使って演奏するので、音を出す時に指を動かすと言う脳の回路が既にかなり強化されている可能性があります。

また、ダンスやスポーツなど身体のコントロールが重要な趣味や部活を長年やっていた人はイメージ通りに身体をコントロールする能力が高い傾向にあります。

これに当てはまらず、短期間で圧倒的に上達する人は単なる天才ですので気にする必要はありません。
あと自分を天才と見せたいがために「練習してないんだよね」と言って物凄く弾ける人もいますが、あれは構って欲しい自分を天才に見せたいかなので軽くスルーしておきましょう。

これらの理由に限らず、過去の経験によって上達のスピードは変わって来ますので比べるだけ無駄だと思った方が良いでしょう。

焦りは禁物!(結果的に上達が遠のく)

「周りはどんどん上手くなっているのに」

「SNSの友達は同じ時期に始めたのにもうあんなに弾けてる」

「弾きたい曲があるのに全く弾けるようにならない」

色んな理由があるでしょうが、焦ってやる練習は悪影響を及ぼすことがあります。


例えば、

  • まだ指がそんなに開かないのに、かなりのストレッチフレーズを意地で頑張った結果、指の関節を痛めて3か月痛みでギターが弾けなくなる。
  • 小指の動きが悪いので、小指をいじめ倒すフレーズばかりを練習した結果、小指を疲労骨折し病院へ。
  • 速く弾く為に、ピックを極端に斜めに当てて練習を続けた結果、ライブではピッキングノイズがうるさいと言われ、更にピッキングを修正するのにその後数年掛かった。

など挙げればキリがないのですが。(私の体験と知人から聞いた失敗談です)
ケガをして弾けなくなったり、変なフォームが身に付きそれが音にまで悪影響を与えたり、何も身に付かなかったり。

焦ってひたすら練習していては練習のクオリティや安全性に盲目になりやすいので十分に気を付けましょう。

ただし一つ例外があります。
超有能な先生から習っている場合です!

その場合は、その先生の言われたとおりにステップをひたすら踏んでいけば大丈夫でしょう!
焦って練習していても必ず、何が「やりすぎ」で何が「足りない」かと言うのを指摘してくれるはずです。

独学でやる場合の練習配分は
最終目標に関する練習10%+自分の実力よりちょっと上の練習70%+基礎的な練習20%
くらいにしておいて、無理なく上達していくのが結果的には目標地点に早く着けると思います。

経験上、1年前に全く歯が立たなかったフレーズでも、一度練習をやめて1年後にもう一度挑戦するとすんなり弾けたり、クオリティが圧倒的に上がっていたりします。
それは他の練習によって、その歯が立たないと思っていたフレーズに必要な基礎的な部分が補完されたからなのだと思います。


焦らず練習する時のポイントは「出来ない事に固執しない」+「自分の出来る範囲を少し広げる」意識です。

自分の演奏を客観視できてる?(自己満足の演奏ではないか?)

ここまでは、考え方をお話ししましたが
練習のやり方がが原因で上手くなっていない人のパターンを見て行きましょう。

無理なく誰とも比べることなく淡々と練習しているけど、「イマイチ上手く聴こえない。」
と感じている方もいるでしょう。

イマイチ上手く聴こえない場合の原因として大きく分けて二つあると考えています。

  1. リズムが悪い
  2. 音が悪い

極端な話、この二つがしっかりしてたら多少ミスしたり弾けてなくても上手く聴こえるんですよね。

リズムが悪い

一人で演奏するような人は良いんですが、
バンドで出演してる方なんかで、全く他のメンバーと合っていない。ソロの時、周りのリズムを無視して自分テンポで弾きまくる。

これは正直アンサンブルとして崩壊していますので、上手い下手ではなく迷惑ですよね。

恐らくですが、こうなる方と言うのは「音源と一緒にしか練習してない」か「リズムガイドなしで練習している」のどちらかだと思います。

(バンドしてる人でいると困りますが「人の音を聴いていない」ってのもあるかもしれません)

音源と一緒にしか練習していない場合。
CDやその他音源と一緒に練習すると、完成された音源が勝手にノリ良い演奏をしてくれますのでそれに重ねて弾いているだけでは自分がズレているかジャストなのか明確にわからなくなってしまいやすいです。
なんせズレても音源の方のギターも鳴っているので、脳内でズレが補完されて気づかなくなります。

次にリズムガイドなしで練習している場合。
何か一定のリズムを感じさせるものに合わせて弾かないと、難しいところ簡単なところでスピードが変わってしまいやすいです。
よく見かけるのが難しい所はゆっくり弾いて、簡単なところは原曲のスピードで弾いているパターン。
これではリズムよく弾くことは出来ませんよね。

ここで、リズム面で上達しない人向けにおススメな「1曲まるごとフレーズを覚えた後に行う練習段階」を紹介します!

  1. メトロノームだけで弾いてノリが感じれるようになる
  2. メトロノームなしでノリが感じられるようにする
  3. 音源と合わせて弾いて最終確認

各段階で必ずレコーダー(スマホでもok)で録音してじっくり聴きなおします。
少しでも「あれ?」と思ったら、その場所をメモしておいて、きちんとテンポに合わせて弾けるようになるまで練習する。
この時、フレーズが難しすぎて遅れたり速くなってしまう様なら、「フレーズを変える」か「元のフレーズを徹底的にやる」かを判断する。
(何十時間も練習して無理なフレーズなら、多くの場合、違うフレーズに変えて、後で練習する方が良い)


これでだいぶマシになると思うので試してみて下さい!

弾き方が原因で音が悪い(弾きやすさを優先しすぎ)

音が悪い人に多いパターン。
弾きやすさ重視で音を出している。

その気持ちよくわかります。
斜めに腕を振りぬくと引っ掛かりがないしスムーズにストローク出来て気持ち良いですもんね、
ピックを深く当てて細かいこと考えずに力でガガガと弾いた方が気持ち良いですもんね…

わかるんですが。

客席で大音量で聴いた場合どう聴こえてるでしょうか?

ピックが斜めに弦をこする音は巨大スピーカーを通すとかなりキチキチ、カリカリ、キンキン言って耳が痛いです。
ストロークの場合は音がバラバラにばらけて聴こえるのでリズムが不明瞭になり「なんとなく下手だな」と言う印象を与えてしまいます。

ピックを深く当ててピックアップにしょっちゅうコツコツ当たってる音、ものすごく気になります。
これに斜めすぎるピッキングが加わるともう地獄です。

もちろんこう言った音の「雑味」が良いと言う意見もわかりますが、行き過ぎると

  • お客さんの耳が痛い
  • 何弾いているかわからない
  • なんとなく下手に聴こえる

とあまり良い事はありません。

「楽に弾けるか」基準で練習するのではなく「良い音が出て、かつ楽に弾ける」練習を意識すると改善できるかもしれません。

音作りが原因で音が悪い(ステージと客席で音が違う)

次は音作りが原因であまり良く聴こえない場合。

結論から言うと

「自分が気持ちいい音と、客が感じる気持ちいい音は違う」

と言うことです。

これは音の好みとかそういう問題では無くて、聴いている空間が違うので単純に音の聴こえ方が違ってくるんですね。

ステージ上で「あ、ちょっとハイが足りないなあ」と思って高音をグッと上げたとしましょう。
でも実は客席の方は元々高音がめちゃくちゃ聴こえてて、高音を上げたことによってお客さんはキンキンした音のライブを聴く羽目になります。

「もうちょっと歪みがあった方が弾きやすいな」と思ってゲインを上げたら、お客さんには音が歪みすぎて何を弾いているかわからない。
折角練習した超絶技巧も何やってるか悪い意味でわからない。

なんて事になりかねません。

この他にも空間系のかけすぎや、コンプのかけすぎなど。
「技術的に上手いのに、上手く聴こえない!」って方は沢山いました。

つまり、何が言いたいかと言うと

「音作りも練習と同じくらい大事」「リスナー目線で音を作りましょう」

です。

  • 家とスタジオ
  • スタジオとステージ

でも音の聴こえ方は変わりますのでそこもチェック!

録音して確認しよう!

練習成果の確認や、演奏のクオリティの修正にはやはり録音して客観的に自分の演奏を聴くことが重要です。

スマホアプリならスロー再生が出来るもの、ICレコーダーならスロー再生が出来る+PCにデータを送るタイプを用意すると非常に練習の役に立つでしょう。

音質に関しては練習の確認ですので、そんなにハイクオリティのモノでなくて大丈夫です。

この記事で、皆さんの練習クオリティが上がってグングン上達できるよう祈っています!

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